カンボジアでブームとなっているトゥクトゥク配車アプリ。
この記事ではカンボジアに初めて来る方、来て間もない方を対象としています。
今日はそんな配車アプリの最大手であるPassAppの使い方を順を追ってご紹介。
WARNING:プノンペンの治安は微妙です。
プノンペンは東南アジアでも最も治安の悪い都市の一つです。伝統的なトゥクトゥクでは乗車中のひったくりが後を絶ちません。2013年ごろは日本人在住者の3人に1人は何かしらのひったくりや空き巣被害にあっているだろう、と言われていました。それから5年。2018年のプノンペンに治安の良さを期待したのが間違いでした。全然治安が良くならないどころか、むしろ悪くなっているのでは?という声まで聞こえるようになってきました。
幸いアプリで呼ぶミニトゥクトゥクは形状のおかげでひったくりに遭う確率は多少低いでしょう。しかしスマホを後続のバイクに見える位置で使っていてはアウトです。現地の人でもスマホを使う時は外側に背を向けて使っています。スマホを体で守るイメージですね。
乗車、下車の時も注意しましょう。スマホアプリで呼ぶということは手にスマホを持っているということです。プノンペンを歩いたことがあれば空気感で分かると思いますが、とてもスマホを持って路上に立てる空間ではありません。脇からバイクがすり抜けてこないかは常に意識しておきましょう。
前置きが長くなりましたが、さて使い方、順番に見ていきましょうか。
会員登録:ローカル電話番号、必要です。
SIMカード購入時に自分の電話番号をコンタクトに保存しておくと便利です。分からない場合は近くにいる知り合いに一度電話をかけてみるとよいでしょう。相手の携帯に自分の番号が表示されます。
メッセージにパスワードが送られてくるため、日本国内の番号で登録する場合は国際ローミングが必要になります。
ローカルSIMも購入しない場合はGrabを日本国内で事前登録しておきましょう。
また格安SIM用のスマホは1万円程度でも購入可能です。長期滞在するのであればオススメはHuaweiです。個人情報が気になるという方にはオススメしませんが、特に気にしない、という方にはコスパ最強スマホですね。サムスンも現地で多く流通していますが、いかんせん種類が多い。どの機種が新しいものなのか、中古の相場はいくらくらいが普通なのか、中々慣れていないと把握が難しい場合もあります。またOPPOやVIVOといった中華メーカーも健在です。日本にいると聞きなれないメーカーかもしれませんが、東南アジアでは普通ですね。
ステップ1
登録が済んだら、起動しましょう。まずはこの画面ですね。読み込みが遅い時もありますが、そういった時はアプリを一度閉じて再読み込みしてみましょう。
※Huaweiをお使いの方はバージョンによってうまく起動しない場合があります。
ステップ2
今回は試しにプノンペンのシンボルである「セントラルマーケット」から乗車ということにしてみましたが、見てください、この数。待機してるトゥクトゥクがこれだけいるということです。この場合は30秒ほどできてくれそうですね。
ただこういった市場や人が集まる場所はGPSにブレが出てきます。自分の現在地は青い点で表示されますが、仮に市場の真ん中で呼んでしまうとトゥクトゥクに会えなくなってしまいます。そういった場合は地図を見て、市場の出口にピンを移してあげましょう。
お客さんが見つからないとドライバーは電話をかけてきます。もちろんクメール語で、です。そういった場合、伝える手段もありませんし、せっかく近くまで来ているトゥクトゥクがどれか分からなくて乗れない、ということになってしまいます。この現在地は人が多くない所でもたまにズレるので、地図を確認する癖をつけておくとよいでしょう。
ステップ3
ミニトゥクトゥクを選びましょう。大雨の時はセダン、遠出や人数の多い時はSUVでもよいかもしれません。SUVを呼ぶと型は古いですが、レクサスに乗れる確率が高くなりますよ。
カンボジアTIPs:
カンボジアは右ハンドル輸入禁止になっています。路上の車の9割は日本車ですが、基本的にはアメリカから輸入されたものです。日本やアメリカは中古車市場が大きくその分輸入国も多いのですが、カンボジアはやはりそこまでお金があるほうではありませんので、輸入車も必然的に古いものが多くなっています。レクサスだと1997年製が一番流通しており、一番安いもので150万円から、同じ年式でもコンディションのよいものは300万円ほどします。
もし将来的に購入を検討している場合は、そうですね、車種に関わらず本体価格の一番高いものをオススメします。値段が安いものには理由がありますからね。自分が相当車いじりができる場合を除いて、日本人が修理屋に頻繁に行くには大変ですし、部品の相場まで今度は把握しなければなりません。安物買いの銭失いにならないよう気を付けましょう。
ステップ4
トゥクトゥクかセダンかを選んだあとの画面がこちら。ここで「目的地指定」ができます。
これはガンガン活用しましょう。僕は元々クメール語で運転手に説明していたのですが、この機能を知ってから圧倒的に使うようになりました。すぐ分かってくれる運転手はいいですが、中には相性の悪い運転手さんもいますからね。
ただ設定をした場合でも、ドライバーは最初それに気付いていない場合が殆どです。その場合は行く先をきちんと伝えてから乗りましょう。運転していくうちに気付くドライバーが一番多いですね。
行き先伝え方:
クメール語の表現ですが、例えばリバーサイドの南側寄りに行きたい場合、
「ソム タウ チット プサー カンダール(Please go near Kandal market)(カンダール市場の近くに行ってください)」となります。
クメール語は語順が日本語より英語に近いので英語も併記しておきますね。
リバーサイドに行きたい場合、本来は「ソム タウ モットトンレッ(please go to riverside)(リバーサイドに行ってください)」となるのですが、これでは運転手は困ってしまうことが殆ど。リバーサイドは北から南までだいぶ長いためです。上記のプサーカンダールはリバーサイドの南のほうに市場です。トゥクトゥクドライバーに行き先を伝える時は「市場」「お寺」「学校」のどれかです。それ以外の細かい場所をいきなり伝えてしまうと「分からない」と言われてしまうことが殆ど。
プノンペン市内の場合、例えば日系のキレイで有名なホテルである「One Stop Hostel」に行きたい時、「ソム タウ チット プサー リオットレイ(Please go near night market)(ナイトマーケットの近くに行ってください)」となるわけです。もしくは「ソム タウ チット プサー チャ(Please go near Old market)(オールドマーケットの近くに行ってください)」。このオールドマーケットとナイトマーケット、実は隣合わせなんです。でも近いのはナイトマーケットのほうなのでそちらですね。
ちなみにこの「プサー リオットレイ」という表現、実はおやすみなさいに非常に近い。おやすみなさいはクメール語で「リオットレイ スオースダイ」なので二つ同時に覚えておけば一石二鳥ですね。
他に「クロマーヤマト ゲストハウス」。アンコールワット擁するシェムリアップにある「ヤマト ゲストハウス」の系列です。元祖日系と言ったところでしょうか。こちらは「トゥールスレン虐殺博物館」が近いんですよね。その場合は「ソム タウ チット トゥールスレイン(Please go near Toul Sleng)(トゥールスレンの近くに行ってください)」となるわけです。
カンボジアに住むのにクメール語は必要?
カンボジアに短期滞在する場合やIT関連など仕事で直接クメール語が必要ない場合、正直クメール語は国外では役に立たない言語ですから無くても大丈夫かな、と思います。もちろん移動や買い物で使う最低限の表現が使えるに越したことがありませんが、クメール語が一切出来なくても生活できるのもカンボジアのいい所。
実際2013年から在住の僕は最初の2年間ほどは「オークン(ありがとう)」「スオースダイ(こんにちは)」しか言えませんでした。僕はひどいケースかもしれませんが、話せなくても死にはしませんよ。
ステップ5
あとは待つだけです。多少時間が前後することがありますが、そこはご愛敬です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
乗車の際には、地図を見て、もしくはドライバーのスマホをチェックして、自分の呼んだトゥクトゥクかどうか確認しましょう。
また行き先を指定した場合も「〇〇市場の近くまで」「〇〇寺の近くまで」といった具合に、行き先を口頭でも伝えてあげましょう。
ローカルではまだまだ不安な場合は多少高いですが、安全をお金で買う感覚でぜひGrabを使いましょう。